「ママやって!」と言い続ける娘と私の成長記録
甘えと自立の間で揺れる4歳の心と、見守る母の葛藤
「ママやって!」の嵐がやってきた
「ママやって!」
この言葉を一日何回聞いただろう。
4歳の娘は、お着替え、お片付け、パズル、積み木…すべてにおいて私を頼ってくる。最初は「まだ小さいし、手伝うのは当然」と思っていた。でも、次第に「本当に全部私がやらなきゃいけないの?」という疑問が湧いてきた。
「そろそろ自分でできるはずなのに…」
そんな気持ちが顔に出てしまったのか、「やってくれないならいい!」と泣き出す娘。私は罪悪感とイライラの狭間で揺れ動いた。
「自分でやる」ってどういうこと?
育児書には「できることは自分でやらせましょう」と書いてある。でも、いきなり「全部自分でやりなさい!」と言われても、娘にとってはハードルが高すぎるのかもしれない。
私はまず、「一緒にやる」ことから始めることにした。
例えば、お着替えなら「ママがズボンを持ってるね!じゃあ、○○ちゃんは足を入れてみよう!」と、少しずつ娘の役割を増やしていった。
片付けは「ママが赤いブロックをお片付けするから、○○ちゃんは青いブロックをお願いね!」とゲーム感覚にした。
すると、娘は少しずつ「自分でやる」ことに慣れてきた。まだ「ママやって!」は続くけれど、その中に「じゃあ、ここまでは自分でやる!」という言葉も混じるようになってきた。
「ママ、見てて!」に変わる瞬間
ある日、娘がパズルをしていた。いつもなら「ママやって!」とすぐに頼ってくるのに、その日は違った。
「ママ、見てて!」と私の方をちらっと見たあと、ひとりでピースをはめ始めた。
上手くいかずに眉をひそめる瞬間もあった。でも、諦めることなく何度も挑戦し、ついに完成!
「できた!!」と満面の笑みを浮かべる娘の顔を見て、私は思った。
「やってあげる」ことだけが愛情ではなく、「見守る」こともまた、大切な愛情なのだ。
親も一緒に成長する
子どもが「自分でやる力」をつけるのは、思った以上に時間がかかる。でも、それを焦らずに、少しずつ見守ることが大切なんだと気づいた。
「ママやって!」は、子どもが求める安心感の証。
「ママ見てて!」に変わったとき、それは自信が育った証。
そして、そんな小さな変化に気づけるのも、親としての成長なのかもしれない。
今日も「ママやって!」の声が聞こえる。でも、私はもう焦らない。
「一緒にやってみようか?」
そう声をかけながら、娘の成長をゆっくり見守ることにする。