「自分でできた!」が子どもを変える魔法
育児に“守破離”を取り入れて、自立心を育てる方法
「全部やってあげた方が早い」けど、それでいいの?
朝の支度、宿題のチェック、忘れ物対策…。
子育てをしていると、つい「こっちがやった方が早い」「失敗させたくない」と思ってしまう瞬間、ありませんか?
私はあります。何度も。
でもある日、娘が「自分でやりたい!」と主張してきたときに、私はふと、ある言葉を思い出しました。
それが 「守破離(しゅはり)」 という考え方です。
“守破離”とは、成長の3ステップ
もともとは武道や茶道、芸術の世界で使われる言葉です。
- 守(しゅ):師匠や親のやり方をしっかり守って学ぶ
- 破(は):習った型を自分なりにアレンジして挑戦する
- 離(り):型から離れ、独自のスタイルを確立する
この流れは、実は子どもの成長そのものなんです。
STEP1|守:「見せて、一緒にやる」から始めよう
「まずは見ててね」
「一緒にやろうか」
この言葉を、朝の支度やお片付けの中でよく使うようにしました。
親が当たり前にやっていることも、子どもにとってはすべて“新しい型”です。
ある朝、娘と一緒に「朝の支度シート」を作りました。
「おきがえ → はみがき → もちものチェック」とイラスト入り。
毎朝一緒に確認していたら、数日後には「ママ、見てて!自分でやるから」と言い出したのです。
それが“守”の効果でした。
STEP2|破:「やってみたい」にGOサインを出す勇気
子どもはある日、「自分のやり方」でやってみたくなります。
たとえば、靴を履く順番。お箸の持ち方。お弁当の詰め方。
大人から見たら「うまくできてない」「遠回り」と感じても、そこでグッとこらえるのが“破”の段階です。
ある日、お弁当の準備をしていた私に「今日、自分で詰めてみたい」と娘。
正直、バランスも見た目もバラバラ。けど、自分で詰めたお弁当を持って出かける娘は、満面の笑顔でした。
その笑顔こそが、自立の芽生えだったのだと思います。
STEP3|離:「任せる」と「信じる」はセットで
「次の日の準備、自分でやってみる!」
娘がそう言い出したのは、“守”と“破”の時間を十分に重ねたあと。
もちろん、最初から完璧ではありません。
上履きを忘れたり、持ち物が足りなかったりもします。
でも、それを責めず、失敗から学ぶ姿勢を一緒に持つことで、次へのステップが生まれるのです。
「信じて任せる」ことの難しさと大切さ。
“離”は、親自身が学ぶステージでもあります。
育児にこそ必要な「距離感」
「自分でやってみたい」
「失敗しても大丈夫だと思える」
「やり遂げたことで自信がつく」
この流れこそが、“守破離”で育てられる子どもの自立心です。
子育ては、「全部やってあげる」ことよりも、「できるように育てる」こと。
そして、一歩引いて応援する姿勢が、子どもを大きく伸ばします。
おわりに:まずは“守”から。今日から始めてみませんか?
育児は毎日の積み重ね。
だからこそ、今日から少しだけ、子どもの「やりたい!」を大切にしてみませんか?
- 一緒にやってみる(守)
- 自分で挑戦させてみる(破)
- 信じて任せる(離)
この3ステップが、子どもの「できた!」を生み、未来の「自分で生きる力」につながります。