就活で「嘘をつかないと通らない」と悩んだときに読む話
“自分らしさ”を守りながら内定を勝ち取る、言い換えと言葉選びの技術
はじめに:就活って“自分らしさ”が通用しない?
「正直に話すと落ちる。でも、嘘をつくと苦しい。」
これは多くの就活生が一度は感じる葛藤です。
“ありのままの自分”を出すべきか、
“企業に合わせた自分”を演じるべきか。
答えが出ないまま面接を重ね、自信を失っていく人も少なくありません。
でも、本当に「嘘をつかないと通らない」のでしょうか?
答えはNO。
大切なのは、“嘘ではなく、言い換え”です。
「嘘」と「演出」はまったく違うもの
嘘とは、事実をねじ曲げること。
演出とは、事実の伝え方を工夫すること。
たとえば、
- 嘘:「売上を倍にしました」→実際は店長のアイデア
- 演出:「店長とともに改善案を出し、現場で実行しました」
これは全く印象が違いますよね。
就活は、「いかに魅せるか」を問われる場所。
“真実”を軸に、より伝わる言葉へと変換していくことが求められるのです。
本音がそのまま通じるとは限らない
「福利厚生が良かったから」
「なんとなく安定してそうだったから」
これらは本音としては自然ですが、そのまま伝えても企業の心は動きません。
だからこそ、本音を否定せずに、伝え方を変えることが必要です。
本音の“言い換え”術:ネガティブ→ポジティブへ
たとえば次のように言い換えが可能です。
本音 | 言い換えの例 |
---|---|
安定した生活がしたい | 安心して働ける環境で、自分の力を発揮したい |
とりあえず内定がほしい | 幅広く企業を見た結果、最も自分に合うと感じた |
自信がない | 地道に努力するスタイルで、確実に成長を目指したい |
ポイントは、「自分の価値観を肯定しつつ、前向きな目的につなげる」こと。
それだけで印象は大きく変わります。
志望動機の骨組みは「過去→共感→未来」
刺さる志望動機には、ストーリーがあります。
具体的には以下のような構成が効果的です。
- 過去(きっかけ):何に興味を持ったか、どんな体験をしたか
- 共感(接点):企業の理念や事業に共鳴した部分
- 未来(目標):入社後にどう貢献したいか
この順序で話すと、あなたの言葉が“自分の経験”として伝わり、信頼感が生まれます。
ガクチカ(学生時代頑張ったこと)は“意味づけ”が命
“実績がないから書けない”と悩む人も多いですが、
面接官が見たいのは「あなたがどう考え、動いたか」です。
✅ バイトを3年間続けたこと
✅ クレーム対応を一人で任されるようになったこと
こうした日常の中にも、あなたならではの“頑張り”があるはず。
表面的な実績ではなく、「中身」を丁寧に伝えましょう。
嘘をつかないための“7:3”ルール
私がおすすめするのは「7割の本音+3割の魅せ方」のバランス。
- 7割:事実に基づく、あなた自身の経験や価値観
- 3割:相手に伝わりやすくするための構成や表現の工夫
100%本音だと伝わらない。
100%嘘だと、自分がつらくなる。
だからこそ、このバランスが大切なんです。
“自己一致”しているか?を常にチェックしよう
面接でモヤモヤしたり、ESを書いていて疲れたりするときは、
「自分を偽っているサイン」かもしれません。
おすすめは、「違和感メモ」を作ること。
どの表現に違和感を感じたかを書き出していくことで、
“自分らしい言葉”が少しずつ見えてきます。
素を受け入れてくれる企業は必ずある
最後に、これだけは伝えたいこと。
あなたを“偽らずに採用してくれる企業”は必ず存在します。
合わない企業に合わせて内定を取っても、
入社後に苦しむのは自分自身。
「自分を活かせる場所」を探すことが、就活成功の本質なんです。
おわりに|嘘ではなく、“言い換え”で戦おう
就活は、“誠実な演出”の場。
自分を偽らずに、でも伝える工夫をする。
それが、しんどくならずに内定を勝ち取るための一番の近道です。
あなたらしい言葉で、
あなたに合う場所に、たどり着けますように。