ひらがな、どこから教える?書ける子になる魔法の順番
書く力は“線”から始まる!3歳〜5歳におすすめの習得ステップ
■ よくある「ひらがな教育」のつまずき
「うちの子、ひらがなを読めるのに書けない…」
「ひらがな練習を始めたいけど、どこから教えていいかわからない…」
こんな悩みを持つ保護者の方はとても多いです。
実は、ひらがなは“いきなり書く”のではなく、“準備運動”から始めることがとても大切なんです。
■ 書くために必要なのは、文字ではなく「線」だった!
ひらがなは、よく見ると「縦線・横線・曲線・はね・はらい」などの基本的な線の組み合わせでできています。
子どもが文字を書くには、「目で形を見て」「脳でイメージして」「手を動かす」必要があります。
これは「目と手の協応運動」と呼ばれ、年齢とともに発達していく力です。
つまり、いきなり“ひらがな”を書くよりも、“線”をなぞったり描いたりする練習をする方が、実は効率的なのです。
■ 線の5つの基本パターンと、それぞれにつながる文字
- 縦線(|):し・い・け
- 横線(―):こ・て・に
- 右下がりの斜線(/):く・へ・け
- 曲線(つのようなカーブ):の・つ・る・ろ
- とめ・はね・はらい:は・ま・れ・き
こうした線を先に体で覚えることで、**「この線、書けた!」→「この文字も書けるかも!」**という気持ちにつながります。
■ 書きやすい文字から始めるのがカギ
書きやすい文字には、以下のような特徴があります。
順位 | 文字 | 理由 |
---|---|---|
1 | い | 直線だけでできる |
2 | こ | 横とカーブのみで簡単 |
3 | し | 一筆で書ける |
4 | つ | 曲線だけで書ける |
5 | く | 右下がりのみで書ける |
こうした文字からスタートすると、「できた!」という達成感が得られやすく、子どもが次の文字にも意欲的になります。
■ スモールステップで「なぞる→模写→自立」へ
文字を覚えるときは、3つのステップが有効です。
- 見本を見る(形を目で捉える)
- なぞる(手に動きを覚えさせる)
- 模写する(見ないで書く)
大事なのは「繰り返し」ではなく、「自信を持てる体験」です。
上手に書けたときは、**「きれいに書けたね!」より「よく見て書けたね!」**と声をかけましょう。
■ 形が似ている文字をグループで学ぶと覚えやすい
人の脳は、共通点があるものをセットで覚えるようになっています。
ひらがなも、次のようにグルーピングして覚えると効果的です。
- 【の・ろ・る】…くるんとしたカーブが共通
- 【さ・き・ち】…左はらいの形が似ている
- 【け・は・ほ】…縦線と払いの複合タイプ
グループで学ぶことで、違いを意識しながら記憶に定着します。
■ 実用につながる「単語書き」で楽しくアウトプット
書ける文字が増えてきたら、今度は「単語」で使ってみましょう。
- 名前(一番身近で覚えやすい)
- 動物・食べ物・のりものなどの好きなもの
- しりとり遊びでつなげる言葉
「書く」ことが遊びとつながると、学びの質が一気に上がります。
■ 1週間でできる練習カリキュラム(例)
曜日 | 内容 |
---|---|
月 | 線の練習(縦・横・カーブ) |
火 | 「い・し・こ」の練習 |
水 | なぞり書きと模写練習 |
木 | 「つ・く・へ」の練習 |
金 | 単語書き(いぬ、くるま等) |
土 | しりとり遊び or 絵日記 |
日 | 親子で振り返りタイム🎉 |
1日10〜15分でOK!
ポイントは「短く・楽しく・達成感を感じられる」こと。
■ よくある疑問とその答え
Q:読むのと書くの、どっちが先?
A:読む→書くの順がおすすめです。読むことで文字の形をインプットしやすくなり、書くときの再現がスムーズになります。
Q:毎日やらないとダメ?
A:気分が乗ったときでOK!無理やり毎日やるより、「やってみたい」と思える環境づくりが大切です。
■ 書く力は「線」から始まる!
ひらがなを効率よく覚えるには、段階的なアプローチがポイントです。
- 書く前に「線」の練習で土台をつくる
- 書きやすい文字からステップアップ
- グループで文字を整理しながら記憶
- 単語でアウトプットして楽しく実践!
焦らず、比べず、子どもの“できた!”を大切に。
それが「書けるようになる」一番の近道です。