WEBテストの「性格検査」で落ちた…

本当の理由はここにある

就活の選考過程で避けて通れない「WEBテスト」。
なかでもSPIやTAPに含まれる「性格検査」は、学力テストと違って、
「正直に答えたのに落ちた」「何が悪かったのか分からない」といった声が後を絶ちません。

それもそのはず。
性格検査は、単なる“あなたの性格を知るもの”ではなく、
企業があなたを「ふるいにかけるための試験」だからです。

このエッセイでは、性格検査で企業が見ている本当のポイントと、
企業・職種ごとに変わる「通る答え方」について詳しく解説します。


性格検査が見ているのは“合うかどうか”

まず大前提として、性格検査は“性格の良し悪し”を見ているのではありません。
企業が知りたいのは、「この人は自社の職場にフィットするか?」
「チームの一員としてうまくやっていけるか?」ということ。

SPIでいえば、回答の整合性(=矛盾のなさ)をスコアで分析されており、
内容に一貫性がないと、自動的に「信頼性の低い回答」として足切りされることもあります。

たとえば、「人と関わるのが好き」と答えておきながら、
別の設問で「一人で作業したい方だ」と答えると、矛盾とみなされます。


実は企業によって“求める性格”はまったく違う

ここで見逃せないのが、「企業や職種によって、評価される性格が異なる」ということです。

たとえば――

  • **大手企業(インフラ・金融など)**は、「安定性」や「誠実さ」「規律性」を重視。
  • ベンチャーやIT企業は、「柔軟性」「挑戦意欲」「スピード感」を求めます。
  • 営業職なら「外交性」「ストレス耐性」など、“人と向き合う力”が鍵。
  • 研究・技術職なら、「論理性」や「集中力」「継続力」が問われます。

つまり、「変化に弱い」という性格が、インフラ系ではプラス評価でも、
ベンチャーではマイナス評価になることもあるのです。


“通る人”は何が違うのか?

性格検査で好印象を与える人には、いくつか共通点があります。

・回答に矛盾がない
・協調性や前向きさがある
・応募職種の特性と性格が自然にマッチしている
・自己中心的・攻撃的・不安定といった傾向が見られない

こうした傾向は、演技ではなく「自分の特性を理解している」人ほど自然に表れます。


“落ちる人”の答え方とは?

一方で、不合格になりやすいパターンは明確です。

・すべて「どちらでもない」で答える(=優柔不断、判断力がない)
・設問ごとに価値観がブレている(矛盾が多い)
・「責任を負いたくない」「すぐに落ち込む」といったストレス耐性の低さ
・「人と関わりたくない」「周囲に無関心」などの自己中心的傾向

これらは“性格的に悪い”というより、「その企業・その職種に合わない」と判断されるのです。


質問別・職種別の“通る答え方”とは?

実際の設問と、それに対する「職種別の理想的な答え方」はこんな感じです。

  • 営業職志望:「人前に出るのが苦手ですか?」→ いいえ(人前OK)
  • 技術職志望:「じっくり取り組むのが得意ですか?」→ はい(継続力あり)
  • インフラ系:「ルールを無視して行動したことがある?」→ いいえ(ルール厳守)
  • ベンチャー志望:「変化の多い環境でも前向きに行動できる?」→ はい(柔軟性あり)

つまり、“どの質問にどう答えるか”は、自分の特性だけでなく、
企業が何を求めているかを読み取って合わせていく必要があるのです。


最後に:演じるより「理解して整える」ことが大切

性格検査は、見方を変えれば**「自分の性格が通用する会社か」を探す試験**でもあります。
だから、嘘をついて受かっても、入社後にミスマッチで苦しむリスクも。

大切なのは、“演じる”のではなく、“理解して整える”こと。
自分の性格傾向を把握し、企業や職種に合う伝え方をする。
そのためには、模擬テストや診断ツールで練習するのが一番です。

性格検査も、対策すれば通過率は上がります。
落ちた理由を正しく知れば、次はもっと良い結果につながるはずです。

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