サスティナブル教育って必要？
NexGen O-live子どもの未来にどう影響するの？
最近よく耳にするようになった「サスティナブル教育」という言葉。テレビやSNS、園の説明会などでも聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。でも正直、「環境にいいことを教えるって、子どもにとって本当に意味があるの？」「うちの子にはまだ早いのでは？」そんな疑問を持っている方もいると思います。
今回は、そうしたモヤモヤに寄り添いながら、サスティナブル教育の本質と、その実践が子どもたちにもたらすメリットについて、わかりやすくお話ししていきます。
サスティナブル教育とは、「未来を生きる力」を育てること
サスティナブルとは「持続可能な」という意味です。つまり「サスティナブル教育」は、将来も地球や社会が安心して続いていけるような考え方や行動を、子どものうちから学ぶ教育です。
たとえば、
- ゴミの分別を通じて「なぜリサイクルが必要なのか？」を考えたり、
- 水や電気を大切にする理由を知ったり、
- 地域の人たちと交流して、社会とつながっている実感を得たり、
そうした日々の体験が、サスティナブル教育の一部になっています。
どうして今、それが注目されているの？
その背景には、「SDGs（持続可能な開発目標）」の広がりがあります。これは、国連が定めた2030年までに達成すべき17の目標で、日本の学校や園もこの考え方を取り入れ始めています。
文部科学省は「ESD（持続可能な開発のための教育）」という考え方をすでに小中学校のカリキュラムに導入。つまり、子どもたちが未来の問題に自分で気づき、考え、行動できるようにする力を育てようとしているのです。
環境だけじゃない。子どもにとってのメリット
サスティナブル教育が育てるのは、単なる知識だけではありません。
- 「なぜ？」と考える探究心
たとえば「なぜペットボトルを洗って捨てるの？」という疑問から、自然や循環の仕組みを学ぶきっかけになります。 - 多様な価値観を尊重する心
異なる意見を持つ友達と話し合いながら、どうすればみんなにとって良い答えになるかを考える力が身につきます。 - 地域や社会とのつながり
近くの農家さんの話を聞いたり、育てた野菜を販売する体験を通して、経済や人とのつながりを実感できます。
こうした力は、学校の成績では測れないけれど、これからの社会では確実に求められる「生きる力」と言えるでしょう。
どんな園・学校が実践しているの？
最近では、都道府県が指定する「ESD推進校」や、モンテッソーリ・シュタイナーといった教育法を取り入れている園でも、サスティナブル教育に力を入れているところが増えています。
共通しているのは、「体験を通じた学びを大事にしていること」。たとえば、
- 自然の中で遊ぶ時間をたっぷり確保している
- 食育や農業体験を取り入れている
- 地域の人と交流する行事が多い
といった特徴があります。
親として、気をつけたいポイント
ただし、どれだけ“理念”が立派でも、大切なのは「わが子に合っているかどうか」。無理に“環境にいいことをさせなきゃ”と詰め込みすぎると、かえって逆効果になることも。
大事なのは、“やってみたい！”と思える体験があり、子ども自身が楽しく取り組める環境があるかどうか。見学時には、子どもが自由に話し、試行錯誤している姿が見えるかを確認すると良いでしょう。
結局、選ぶべき？
サスティナブル教育を取り入れているかどうかは、ひとつの判断基準になりますが、それだけで園や学校を決める必要はありません。
大切なのは、
- 子どもが自然と興味を持てること
- 園や学校の理念と実践が一致していること
- 家庭でも無理なく連携できる仕組みがあること
この3つのバランスが取れていれば、子どもにとってプラスになるはずです。
まとめにかえて
サスティナブル教育は、一見すると“意識高い系”に見えるかもしれません。でも実は、「未来を生きる子どもたちに、社会のしくみと自分の役割を知ってもらう」ための、非常に実践的な教育です。
その学びは、成績には現れにくいけれど、確実に子どもの中に根付き、将来の選択肢を広げてくれます。
だからこそ、“サスティナブル教育をしているから選ぶ”のではなく、“この教育がわが子にどうプラスになるか”を軸に考えることが、何よりも大切なのです。
