難関大学へ行く子の幼児期
知育は「詰め込み」ではなく「考える力」を育てること
難関大学へ行く子は特別?
「3歳の息子に知育をたくさんさせています。でも、本当に将来の学力につながるのか不安です…。難関大学に行ける子が幼児のときに持っている能力って、やっぱり特別なものなんでしょうか?」
そんな悩みを持つ親は多い。子どもには可能性を広げてほしいし、できるだけのサポートをしたい。でも、やり方が本当に正しいのか不安になるのは当然のことだろう。
では、難関大学へ進む子どもたちは、幼児期から特別な能力を持っていたのだろうか?
答えは 「いいえ」 だ。
難関大学へ進む子どもが幼児期に持っているのは 「知識の量」ではなく「考える力」 だ。そして、この力は生まれつきのものではなく、日々の関わりの中で育てることができる。
知育=詰め込みではない
「知育」と聞くと、ドリルやフラッシュカード、英才教育のようなものを思い浮かべる人もいるかもしれない。しかし、本当に大切なのは「子どもが自分で考える経験を積むこと」だ。
例えば、子どもが「なぜ空は青いの?」と聞いてきたとする。このとき、「太陽の光が散乱するからだよ」と即答してしまうのは簡単だ。でも、それでは子どもが自分で考える機会を奪ってしまう。
代わりに、「どうしてだと思う?」と聞いてみる。すると、「青いクレヨンで塗ったから?」「お水が空にあるから?」と、子どもなりの考えが出てくるかもしれない。そこから、「水が関係しているのかもね!一緒に調べてみようか?」と興味を広げていけば、学びの体験が生まれる。
これは「詰め込み」ではなく、「学ぶことの楽しさを知る」教育だ。
考える力を育てるためにできること
では、具体的にどのような教育が考える力を育てるのか?
① 答えをすぐに教えない
子どもが何か疑問を持ったとき、「どうしてだと思う?」と聞き返す習慣をつける。自分で考える時間を与えることが大切だ。
② ブロックやパズルで試行錯誤する遊びを取り入れる
形を作る、積み上げる、崩れる、また作る…この繰り返しの中で、子どもは「どうすればうまくいくか」を考える力を育てる。
③ 興味を持ったことを深掘りする
もし子どもが恐竜に興味を持ったら、図鑑を読んで、博物館へ行って、粘土で恐竜を作る。好きなことをとことんやらせることで、集中力と探求心が養われる。
④ 読み聞かせは「対話式」にする
ただ読むのではなく、「この子はどう思ってる?」と登場人物の気持ちを考えさせる。これが言語能力や想像力の発達につながる。
⑤ 失敗を肯定する
「失敗しちゃったね」ではなく、「チャレンジできてすごいね!」と伝える。これが、難問にぶつかっても諦めない力を育てる。
「学ぶことは楽しい!」が最強の知育
難関大学へ進む子は、単に頭がいいのではなく、「考えることを楽しめる子」なのだ。
「勉強しなさい」と言われてやるのではなく、「もっと知りたい!」という気持ちを持てる子に育てることが大切だ。
そのためには、知識を詰め込むのではなく、 「考える経験」 を日常の中に散りばめること。
子どもの学びに寄り添い、ワクワクする気持ちを大切にすれば、いつの間にか「考える力」はしっかりと育っていく。
焦らなくても大丈夫。今、目の前の小さな「なぜ?」を一緒に考えることが、未来につながる大きな一歩になるのだから。