習い事って意味あるの?
親の不安に答える“能力別”選び方
「この子にどんな習い事をさせるべきか…」
子育て中の親なら、一度は悩んだことがあるでしょう。特にスポーツや音楽、ダンスなど、学習系ではない習い事になると、どう選べばいいのかよくわからない。そんな声をよく聞きます。
でも、はっきり言えるのはこうです。
習い事には、“勉強とは別の力”を育てる価値があるということ。
習い事は“生きる力”を育てる
たとえばスポーツは、体力や瞬発力をつけるだけではありません。チームで動くことで協調性やルール理解を自然と身につけられます。
ピアノや絵画といった芸術系は、自己表現の力や創造力、集中力を伸ばします。
これらは学校のテストでは測れないけれど、将来必ず役立つ「非認知能力」と呼ばれるもの。
勉強が得意な子と、人生をうまく渡れる子は、必ずしも同じとは限りません。習い事は、子どもが“自分らしく生きる力”を育てる貴重な場なのです。
目的に応じた習い事選びを
「なんとなく人気だから」「周りがやってるから」ではなく、育てたい力に合わせて選ぶことが大切です。
たとえば…
- 体力・集中力をつけたいなら → 水泳・体操・サッカー
- 表現力を育てたいなら → ピアノ・演劇・バレエ
- 礼儀や精神性を重視するなら → 空手・剣道・茶道
1つの習い事で複数の力が育つこともあります。だから、最初に「子どもにどんな力を育ててあげたいか」を考えることが、いちばんのポイントです。
年齢によって効果的な時期がある
実は、習い事には**「始めるのに向いている年齢」**があると言われています。
- 3~6歳は、音や動きへの感受性が高い時期。→音楽・体操が◎
- 6~9歳は、ルールを理解し、他者と関わる力が育つ時期。→スポーツや武道が◎
- 10歳以降は、思考や表現が結びつく。→絵画や演劇、ディスカッション型習い事が◎
もちろん「何歳からでも遅くない」ことも大前提。でも、発達段階を知っておけば、よりスムーズに成長の後押しができます。
上手じゃなくても、意味はある
「うちの子、全然うまくならない…」
そんなふうに悩む親御さんもいます。でも、大丈夫。
習い事においてもっとも大切なのは、「うまくなること」ではありません。
挑戦すること。やり抜くこと。仲間と関わること。
それらの経験を通して、子どもは自分自身と向き合う力をつけていきます。
才能よりも大事なのは、グリット(やり抜く力)。
習い事は、うまくなることより、「続けたことそのもの」に意味があるのです。
習い事選びで後悔しないために
最後に、後悔しない習い事選びのコツを一つだけ。
それは、「なぜやるのか」を親子で共有すること。
「上手になるため」「試合に勝つため」だけでなく、
「楽しむこと」「礼儀を学ぶこと」「身体を動かすこと」など、目的がハッキリしていれば、途中で辞めたって、それは失敗ではありません。
習い事は、結果を求める場所ではなく、経験を積む場所。
親子で話し合いながら、“その子だけの成長ストーリー”を見つけていきましょう。
まとめ
習い事は、単なるスキルアップの場ではなく、
子どもが自分の人生を切り拓く力を育てる時間です。
上手じゃなくても大丈夫。
向き・不向きがあっても問題なし。
目的を見つけて、心から「やってよかった」と思える習い事と出会えるよう、親がそっと背中を押してあげてくださいね。