「引きこもり」や「習い事の拒否」が起きる前に…
― 親が知っておきたい“予防”と“見極め”の知恵 ―
最近、「引きこもり」や「習い事がイヤ!」といった子どもの変化に戸惑う親御さんの声を多く耳にします。
「うちの子は元気だから大丈夫」と思っていても、ふとしたきっかけで突然、学校に行けなくなったり、好きだった習い事を拒否するようになることも。
今回は、そうした状況を未然に防ぐヒントや、早期に気づくためのポイントをわかりやすく紹介していきます。
❓よくある誤解と本当の原因
引きこもりや習い事拒否が起きたとき、「性格のせい?」「甘やかしすぎた?」と自分を責めてしまう親御さんも少なくありません。
しかし実際には、「性格の問題」や「親の甘さ」だけでは片づけられないのが実情です。
根本には、
✔ 小さな失敗経験の積み重ね
✔ 自己肯定感の低さ
があります。
つまり、「頑張ったけどできなかった」「期待に応えられなかった」という経験が繰り返されることで、
「どうせ自分はダメなんだ」と思うようになり、外に出る意欲が失われていくのです。
🔍 習い事拒否に共通する“サイン”
子どもは自分の心の中を言葉でうまく表現できないことがあります。
そのため、行動としてサインを出してくることが多いです。
たとえば、
・急に準備を面倒くさがる
・体調が悪いと言い出す
・笑顔が消える、口数が減る
…これらは、決して“サボりたいだけ”ではありません。
「この習い事、もう楽しくない」「誰かと比べられて苦しい」といった心の叫びが、行動として現れているのです。
🌱 幼児期からできる予防法
実は、予防は幼児期からでも十分可能です。
特に有効なのが以下の3つです👇
- 選択肢を与える:「これとこれ、どっちがいい?」と聞いて自分で選ばせる経験を増やす
- 成功体験を見える化する:「昨日より上手にできたね!」と前向きな声かけをする
- 興味を尊重する:「なんでこれが好きなんだろう?」と子どもの好奇心に寄り添う
“自分で選んだ”“ちゃんとできた”という実感が、自己肯定感を育てる土台になります。
🚫 親がやりがちなNG対応
せっかくお金を払っている習い事に、子どもが行きたがらない。
そんなとき、つい言ってしまいがちなセリフ…。
- 「お金払ってるんだから、ちゃんと行って!」
- 「行けないならもうやめなさい!」
…これ、子どもの心には“怒り”よりも“否定”として刺さります。
大切なのは、「どうしたの? つらかった?」と、気持ちを言語化する手助けをすること。
感情を受け止めてもらえた経験は、その子の中で強い「安心感」となります。
🤝 信頼関係を育てる日常習慣
大げさなことは必要ありません。
たとえば、毎日3分でもいいから「100%子どもの話に耳を傾ける時間」をつくる。
それだけでも、子どもは「自分を見てくれている」と感じます。
他にも、
・ちょっとした成長を見逃さずにほめる
・ダメだったことより「がんばった過程」を評価する
こうした毎日の小さな積み重ねが、信頼のベースになります。
親子の間に「なんでも話せる空気」があると、トラブルが起きても回復が早くなります。
📞 相談・支援は早めが◎
次のようなサインがあれば、早めに外部の支援を検討しましょう。
- 口数が減り、気持ちを話さなくなった
- 「自分なんて…」という自己否定的な言葉が増えた
- 生活に支障が出るほど、習い事や学校を拒否するようになった
市区町村の子育て相談窓口や、スクールカウンセラー、子育て支援センターなども、頼れる存在です。
家庭だけで抱え込まず、まわりの力を借りることは「立派な親の行動」です。
🌟 まとめ:気づける親が一番強い
習い事や外出を拒否するような行動は、いきなり始まるわけではありません。
たいていは、「行きたくなさそうな顔をしている」「返事があいまいになった」などの、小さなサインから始まります。
だからこそ、
✅ 普段から気にかける
✅ 話をよく聞く
✅ 自信を育てる関わり方を意識する
これらを積み重ねていけば、
いざという時にも「話してくれる」「回復できる」親子関係ができあがっていきます。
未来を守るのは、今日のちょっとした気づきかもしれませんね。